大きなつづら、小さなつづら  シンデレラ

ADHD当事者の一部の人たちが憧れる(あくまで憧れです。憧れても多くは挫折します。)と言われる、

アーティスト、クリエイター、とか、エンターテイナー、とか、お笑い、のお仕事。

この道で表現して食っていく方法として、二つ、

大きな事務所や会社に入って、いろいろ言うこと聞いて、予算取ってもらって、宣伝してもらって発表して、報酬をもらう人たちと、

自分で作った物をネットで売るなどして自営業してしまったり、ユーチューブや、ニコニコ動画の料金を取る機能で稼ぐ人たちが、いるらしい。

そうなのねー。茨の道ねー。

これ、世間一般の仕事にもあてはまって、組織に使ってもらう生き方と、自分で自営業を立ち上げる生き方がある。


この後者ね、組織の中で働きづらい私たちの中にも、実際に始めようとする人たちがいることは、

本やネットで知る限りなら、何年も前から知っていた。

当事者会、みたいなことを知り始めた頃に、そんな生き方を始めた人たちを知りコンタクトを取ってみたこともある。

いい人たちだった。

………過去形だ。



チェ・ゲバラの例を思い出した。

キューバで支持者を得て革命が成功するまでは、貧しい人からはお金を取らずに、医師として病気を診ていた。

“尊重”されることを知らなかった人たちは、“人間として大切に”されて、“尊重”をやっと具体的に知り、

それを目指すチェ・ゲバラとカストロに賛同して付いていった。

“尊重”される経験が無かった人々。

“尊重”を知らされて、体験して、大切な家族を治療して救われて、やっとその価値や、不可欠さを知る人々がいた。

住民全員があまりに悲惨な地域では、そうやって“人間として尊重”されることを初めて知るしかない場合がある。

知らないことは、知らされて、やっと解る場合がある。



私たちにも、それがあるのではないか。

中途診断二次障害野良当事者団の野良レモンたち、

そして教育支援適用済み当事者団の中でも、支援者との相性や技術や設備などに残念ながら恵まれず、人生が実らない人たちもいる。

“まだ知らないこと”があるのではないか、と考えた。



多くの人が知ってるシンデレラのお話。

シンデレラは、人権をはく奪され、ブラック環境で労働を強いられていた。

シンデレラにとっては、実母は死別だし、実父は遠方の出張勤務で無限に帰って来ない。

実権を継母と連れ児の姉たちが握っている環境は、いつまでも揺るぎが無い、絶望的な環境に思えていただろう。

シンデレラはいい子だから灰の中で寝かされても耐えていた。けれどもしも私たちだったら

特性があって、二次障害で平常心も飛びやすく、軟弱なのが、私たち
である。

比べるなよ と突っ込まれても致し方ないけれど、当然、同じ忍耐は出来ないよね。


もしも、

労働者虐待事案的中確定の、ブラック環境の労働で忍耐して何年働いた後、

継母と姉たちが自分を置き去りにしてお城の舞踏会へ行った日に、

魔法使いが現れて衣装一式と、馬と馬車を用意してくれて、

王子様と踊れて、

夜中の12時に階段をダッシュして片方の靴を落として帰宅してから、

靴の持ち主を調べに来たお城の役人に発見されて、救出されます、とプログラムがあらかじめ前提されていたら、

私たちが、生き残れる確率はどう変動するだろうか

あの掲示板で議論されたこともある、『前提』ですよ。間違いだと考える人は間違いだと考える、『前提』です。

私たちが、平常心や健全な正気を保って、生きられる、確率。


いつ、上がるんでしょうね

十年以上前から、軽度当事者の私たちが、ヒントを求めて夢中でブログを読んでいた、熱心なお医者さんたちなどに、

書くことが尽きて、疲れを隠せないご様子がうかがえて、痛々しいやら、申し訳ないやらだったりする。

そうしてお医者さん個々人が、知識を増やして、病んだ当事者の話を聞き続け、励まし続けてきても、

そういう積み重ねが進展して、野良レモンの手の届くところに近寄ってきてくれる日が、全然来ないのは、

どういうことでしょうね。


ブラック環境は、あったら困るけど、今の社会ではどうしても無くせない。

「でも、そこから出る方法があるよ、軽度当事者はほとんどがそうしているよ、

出たら次は、これをするよ、

その次は、これをするよ、

到着地点は、こうこう、こういうところだよ。」

地方の果てまで、社会で承認され共有するプログラムができること。

私は、そんなプログラムが欲しいと、言いたい。




始めから、大きな組織で働いたら、勝ち組なのかな

ころされても逃げちゃいけないのかな

人間関係がある大きな組織を諦めて、関りが最小限で済む自営業でしか自分は生きられないのかな

大きなつづらを選ぶのが正解なのかな

小さなつづらを選ぶのが正解なのかな

そんなの、想像と不安が無限に広がって、そもそも開けたくないのが私たちなんだ。

そんなギャンブル、逃げ出したいんだ。それこそ耐えられない


そうじゃなくて、どっちを選んで、どっちで挫折しても、自分を正気で、貯蓄もしながら生かしてくれる、正解へ行きたいんだよ

チェ・ゲバラとカストロの人道的な行動で、目が覚めた人たちのように、

私たちも、目を覚ましたい。そして知らなかったことを知りたい。


でないと、大きなつづらや、小さなつづらや、果ては王子様幻想お姫様幻想など選択科目(だからいいんだよ。選ばなくても。健常者にもう任せてしまえばいいんだよ。)にするしかしょうがないことの逃避に囚われていても、

社会にナメられるばかりで、私たちの境遇はなにも変わらない。




野良レモンもこうして文句を書いているけれど、全然ものを知らない。

記事に挙げている言葉の一つを取って、「これについて詳細に説明してみなさい。」と言われても、

おそらく求められている説明は、全然できない。

悔しいさ。

35歳はとっくに超えてしまった。もっと賢くて知識が多い人に、ほんとうは目覚ましのベルを鳴らして欲しいんだ。



野良レモンがチェ・ゲバラを挙げるのは、いくら学びのためとはいえ、失礼なのではないかと迷っている。結構以前から。

だから国内で、わかりやすく『革命』『改革』をした人はいないのかと、探そうともしたよ。

でもなんかいまいちなんだよね。

日本て、鎖国を開国するような『改革』は出来るけれど、『革命』には不向きな国なのかしら

いるのかもしれないけれど、出てこない。

歴史に、一揆はあった。アイヌの一部の勇敢な人たちが日本人と戦った戦争もあった。

でも『革命』しないと倒せないような、みんなの共通敵、になりえるぐらいグロイ独裁者が、

基本、いないのかもしれないね。いても登場しなかったのかもしれない。

いなかったとは思えない。歴史をちゃんと学んできた秀才の人から、怒られるね。

でも、庶民をなんとか平和に統治しようとする夢も見ないで、神仏も信じないで、ゲームのように私腹を肥やして、

一般庶民に攻められて潰れた悪者っていただろうか

内部で、正義感の強い者が現れて、謀反を起こすとか、暗殺するとか、してた気がする。

全体的に、善良で、内向的なのかしら。武士道とかがそうさせているのかしら。

『いだてん』の大河ドラマを見ていても、革命戦争のようなものとは無縁な、日本の向上心しか見えてこない。

今もそうなのかどうかは、置いといて。